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入管申請取次不許可後の弁護士との関わり方

入国管理局(以下入管とします。)への申請取次は、「許可になるか否か」事前に分かりません。そのため、どのようなベテランの方でも不許可になることがあります。そのような不許可の際、「入管へ再申請したほうが良いのか否か」あるいは、「訴訟を起こして入管と戦った方がいいのか?」(行政不服審査法の適用除外のため、入管への不服申し立ては「難民認定申請」の場合以外できません。)。
それらの判断をするためにも、また、お客さんに起こりうるパターンを説明するためにも、弁護士との関わり方を以下記載します。

1、入管への申請が不許可になったら
(1)在留期限が残っている場合
不許可理由などを入管い出向き、担当官からきちんと聞き、検討した上で、再申請すれば、許可の見込みがあるのであれば、再申請します。
その際不許可の理由を払しょくする積極的な理由が必要となります。
(2)在留期限が残っていない場合
例えば、2014年12月1日が在留期限で、更新もしくは変更申請を同年11月30日にしたとします。在留期限を経過したとしても、現在有する在留期限が30日以上あれば、いわゆる特例期間として、「在留期限から2か月間 or 処分がなされる日」まで、従前の在留資格で、適法に日本に在留することが可能です。
上記のような場合で、例えば、同年12月1日が経過して、入管が不許可にしようと考えても、いきなり不許可にはしません。仮に不許可としてしまうと、その時点で不法滞在となってしまうからです。その場合は、出頭通知書が申請者に送付され、入管に出頭することになります。
入管に出頭した際、担当官から、「出国準備のための特定活動の在留資格が30日に変更するか、取り消し訴訟をするか」を聞かれます。
ここで、訴訟をする場合は、弁護士などと共同していくことになり、訴訟をしない場合は、特定活動(30日)で出国準備に入ることになります。
なお、前述の在留期限が残っている場合でも、入管の処分に不服がある場合は同様に取り消し訴訟が可能です。

2、取り消し訴訟における勝訴の見込み
取り消し訴訟をする場合、基本的には、判例上(マクリーン事件)入管行政は法務大臣に広範な裁量を与えているため、負け試合となってしまうことは念頭に置いておいた方がよいでしょう。
その上で、在留期限が残っており、再申請するか、もしくは、訴訟をするかをきちんと依頼人と話をしておいた方がよいでしょう。
なお、裁判の期間は、目安として、提訴から一審判決まで、8か月から10か月〜1年程度。さらに、控訴をすると、さらに3〜4か月。上告をすると、4か月〜数か月〜1年以上かかる場合があります。

3、取り消し訴訟と退去強制手続
(1)裁判をするための在留資格が無い
入管の処分に対して取消訴訟をするにしても、そもそも、裁判をするための在留資格がありません。
そのため、不法残留となり、退去強制手続きに入ることになります。
その際、外国人は入管に収容及び日本国外へ退去強制される可能性が出てきます。
なお、退去強制された場合は、日本へ5年間入国することができません。
(2)収容と仮放免
収容に関しては、刑事事件の逮捕状のように裁判官が判断するのではなく、入管の主任審査官が収容令書を発布しますます。当該収容令書に基づき収容手続きは、最初30日、その後、延長される場合は1回でき、30日。よって、最大60日の収容が可能です。
また、退去強制手続きに入ると期間の制限がなく、収容されます。
次に、収容されても、仮放免という身柄解放の手続きがあります。(数十万円程度の保証金必要。)但し、無事仮放免となっても、そもそも前述のように、在留資格はなく、就労ができません。また移動の制限も受け(Ex,移動可能な範囲は大阪のみ)、さらに定期的に出頭する必要があります。
(3)退去強制手続きと執行停止
退去強制手続きに入った場合、外国人は通常は母国に帰国させられます。当該帰国を止める手続きを執行停止決定といい、裁判所に前述の入管への行政処分取消訴訟を起こしている場合に行うことができます。
(4)在留特別許可と訴えの利益の消滅
前述のように、取り消し訴訟をしていても、法務大臣は広範な裁量権を有しているため、勝てない場合がほとんどです。しかし、例えば、入管からの不許可処分の取り消しができなかったとしても、在留特別許可がされる場合があります。
具体的には、日本人の配偶者としての在留資格が認められずに、取消訴訟をしていたが、取消訴訟中に夫婦が面会などを定期的に行い、日本人の配偶者としての在留資格を与えても良いような状況になった場合です。
この場合は、裁判所から審理中、入管側に働きかけ、在留特別許可として入管より日本人の配偶者等の在留資格が与えられた場合は、日本に在留することができます。
この場合は、原告である外国人は在留資格を得たことから訴えの利益が無くな、訴訟は終了します。

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